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2011年9月 6日 (火)

悪天候だけど‥‥、高校時代以来の秋田駒ケ岳

八ヶ岳から戻った翌日は、早朝に新幹線に乗り、北へ。
僕の出身地の仙台は素通りして、田沢湖駅に降り立ちました。

で、行ってきたのが、岩手と秋田の県境にある秋田駒ケ岳。
この山、高校山岳部で一度歩いていますが、かなりひさびさです。

今回の取材は、今月10日に発売される『ビーパル10月号』のため。
テーマは山自体ではなく、「山の宿」。
他の人たちは旅館や山小屋に宿泊して取材をしたようですが、
僕のお題は寝具や食材を持参しなくてはならない「避難小屋」。
普段から衣食住をかついで山を歩き、テント泊を愛する者としては、
食事と暖かい布団がある立派な宿よりも、むしろうれしくなる宿です。
詳しくは、あと数日で発売される『ビーパル10月号』で。

しかし、登山口から濃い霧と小雨。けっこうな風も吹いています。
Img_2129a
この写真、すでに目的地の阿弥陀池避難小屋に近い場所なのですが、
ほとんど何も見えません。だから高校時代の記憶だって、当然思い出せません。

最高峰である男女岳の山頂にも行くはずだったのですが、
これでは写真も取れないし、昼過ぎからただ避難小屋でぼんやりしていました。
Img_2131a
もともと日帰りで十分に行ける山であるし、何時間経っても
僕と同行したカメラマン以外は誰もおりません。
それでも夕方までには他の登山者がくるかと期待していたのですが、
結局、僕たちだけでした。

メシはマイタケとサヤエンドウ、ウインナーを入れたパスタ。
Img_2137a
パスタというか、最近僕が多用しているのは、
短くて持ち運びしやすく、煮る時間も短い”サラスパ”です。

濡れた雨具。左のジャケットはレインウェアというよりは、ハードシェル。
Img_2133a
このジャケットには細部に僕が待ち望んでいた、ある工夫があって、
もう非常に気に入っている最新モデルであります。
この件については、また別途書きたいと思ってます。

雨の量こそ少ないけれど、夜は台風のような強風になってしまい、
いくらテント泊好きな僕でも、さすがに今回は避難小屋泊まりでよかったと思うほど。

それでも翌朝には好転するすることを願っていたのですが‥‥。
Rimg0018a
いやはや、もっと悪くなっちゃっていて。
今後も天気はよくなさそうなので、さっさと登山口へと戻ることに。
今回は「山」ではなく「宿」の取材だったのが、不幸中の幸い。
避難小屋内部の写真はなんとか撮れましたから。

この小屋の前に広がる阿弥陀池も、ほとんど見えません。
Rimg0019a
木道の上を歩いていると、風圧で足を滑らしそうになったりして。
今回のカメラマンの加戸さんも、撮影しようにもほとんど何もできない状態。

「もう、とりあえずなんでも撮れるものは撮っておきますよ」と、
むりやりカメラを構えてくれるのが、本当にありがたかったです。
Rimg0021a
しかし、天気ばかりは人間にはどうしようもありません。

これはビジターセンター的な施設で飾られていた写真。
Img_2144a
へえ~、阿弥陀池って、こんな場所だったんだ。
背後には僕たちが泊まった阿弥陀池避難小屋もあるし。
この写真もべつに天気がよいときのものではないけれど、かなり悔しくなります。

自分たちの取材を終えた僕たちは、この後、
ここからバスに乗ればすぐの場所に登山口があり、
乳頭温泉の上のほうに位置する田代平湿原の避難小屋の写真を撮りに行きました。
この田代平山荘は、同じビーパルの特集内で
加藤則芳さんがお勧めする小屋として紹介されることになっていますが、
「写真がない」ということから、近くまで行く僕たちが撮影しておくことにしたのでした。

ただし、場所が近いだけに天気はイマイチ。
それでも標高が低い場所には、そこそこの光はありました。
Img_2145a
僕たちには時間の制限があったため、小屋のあたりで可能な限り時間をとって、
少しでも明るい雰囲気の写真をとりたいと、
コースタイムの半分以下の超高速で田代平まで一気に登っていきました。

だけど、どう頑張っても、これくらいが精一杯。
Img_2149a
もちろん、加戸さんの写真はもっといいのですが、
この真っ白なガスを取り去ることは、腕のいいカメラマンでも不可能です。

晴れていれば絶対によい雰囲気のはずの湿原も、この程度。
Img_2159a
仕方がないので諦めるしかなく、僕たちは再びほとんど駆け下りながら、
数百mは下にあるバス停に戻っていくのでした。

そんなわけで、ひどい取材になってしまった秋田駒ケ岳。
『ビーパル10月号』でご確認ください。

話は少し変わりますが、東京に戻る前に僕は、石巻市(旧・桃生郡)の
父方のルーツである親戚の家に立ち寄りました。
その農家、高橋家の“長男”が代々継いでいったとすれば、
もしかしたら今は僕が住んでいたかもと想像する、いわゆる本家筋。
昨年はカヌーイストの野田知佑さんも、この家に来てもらいました。
数日前までは石巻高校の生徒たちと八ヶ岳にいたのだから、
現在は石巻市であるという立地に、なんとなく不思議な感じがします。

しかし、先日の大震災で家や納屋などが全壊し、
ガレキはほとんど取り去ったけれど、今はこのありさま。
Img_2195a
それでも築100年以上の家屋には、今も一部の柱と壁が残っており、
古い蔵はほとんど無傷で残されていました。
子どものころから何度も遊びにいった家なのに、
面影が残るのは、それくらいしか残されていません。
増築した比較的新しい部分や小屋は簡単につぶれたようで、
しっかりと建てられた昔の建築物のスゴさには驚かせられました。

東北地方に行くと、どうしても震災の話になりますが、
よく考えてみれば、わざわざ東北の避難小屋を取材対象に選んだのは、僕自身。
少しでも東北に目を向け続けてもらいたいという気持ちの表れなのです。

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山(やま)」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。ちょうど庄太郎さんの一週間前にトレイルランニングマガジンで秋田駒、乳頭山に行ってきましたよ(あとお盆には船形山に!)。その時は暑い位の天気で盛岡まで展望があってすごく気持ちよかったです。冬しか行った事なかったので、良い経験が出来ました。
下の石高山岳部の記事ナイスですね。またタイミング合えば、どこかの山ご一緒させてください。また遊びに来ます。

投稿: 後藤まさと | 2011年9月 6日 (火) 18時43分

お疲れ様です!

東北出身なのに、まだ一度も東北の山に
登れてないです。。。

参考までに、庄太郎さんの東北の山ベスト3を教えて下さい☆

投稿: カミナリおやじ | 2011年9月 7日 (水) 10時05分

高橋様
こんにちわ。
やっぱり夏は猛烈にお忙しそうですね!
私も毎週、休みの日には近所の山に出掛けています。
写真のレインウェアと言うかハードシェル…気になりますね~。
どこのメーカーなのかも分からないですが、庄太郎さんが待ち望んでいた工夫って…。

山行と執筆でお忙しいでしょうけど、くれぐれもお体にはお気をつけて下さいね!
合間のブログアップも楽しみにしています!

投稿: マルポカ | 2011年9月 8日 (木) 13時57分

こんばんわ。 
初めてメールします。

五龍山荘のテン場で握手してもらったものです。
ありがとうございました。

いや~、山に行ってればいつかはお会いできるかと思ってたんですが、ホントにお会いできて良かったです。

山荘前でソロ同士で飲んでたんですが、
やけにそっくりな人がいる。って話になって、
本物だ、いや違うんじゃないのなんてやりとりがありました。

思ったより身長高いんでビックリしました。
もうちょっと小柄な方かと思ってたもんで。

あと、ショックだったのがオザポックルさんに会えなかったってのが凹みました。
 
また、山へ行きます。
またお会いできることを楽しみにしています。

これからも頑張って下さい。

投稿: zen | 2011年9月 9日 (金) 23時22分


はじめまして!
20年ぶりくらいにまた山に行こうと思い立ち、なんかテンションが上がる本でもないかな・・・と探していた時に高橋さんの”トレッキング実践学”を手にとりました。
暇さえあれば開いて、どこに旅に出ようかとウキウキしてます。
秋田駒ケ岳は私も2度登りましたが、やっぱり悪天候でした。こんどこそ晴れればいいな~
高橋さんにもいつか会えればいいな~

投稿: けいこ | 2011年9月10日 (土) 11時05分

ご無沙汰してます。
元気ですか?
ブログを見つけたので、拝見させていただきました。
近々、群馬にある低山を日帰りで考えてます。オススメがあれば、教えてほしいです。
あと、モデルのオファーをお待ちしております(笑)
では

投稿: いのむし | 2011年9月11日 (日) 20時15分

後藤まさと様

秋田駒、行ってたんだね。
僕の取材のときも、あの悪天候だというのに
トレランかなにかのトレーニングで走っている人が
何人かいました。たしかに走りやすい山だし。
前から話している「宮城の山」、どっかで実現させましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カミナリおやじ様

先日はどうも~
僕がお勧めする東北の山は「朝日連峰」「飯豊連峰」そして「船形山」。
もしくは「白神山地」「会津駒ケ岳」とか。
船形山以外は、けっこうベタなセレクトです。
こんなこと、前にもここかどこかで書いた気がするんだけど、
たんに山域で選べば、こんな感じですよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マルポカ様

あのアウターに関しては、いずれ。
ほんのちょっとだけ使いやすく「改造」してから、
改めて紹介したいと思ってます。
もう少々、お待ちを。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
zen様

五竜から下山したあと、僕はその日のうちに
室堂に入り、昨日戻りました。
そのオザポックルもいっしょに。
室堂から登った山からは、五竜岳もよく見えましたよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
けいこ様

秋田駒が岳、僕ももう一度、天気のよいときに
行きたいと思ってます。
あのときの天候では、まったく周囲の風景が
楽しめなかったので。
どこかで見かけたときは、声をかけてくださいね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いのむし様

「いのむし」って名前で、「モデル」うんぬんということは‥‥。
なんかのときに、ぜひよろしく。
群馬の山で日帰りなら、荒船山でしょう。
このブログでも紹介してますよ。6月6日に。
武尊山もいいですよ。


投稿: 庄太郎 | 2011年9月14日 (水) 20時47分

昨日はお返事ありがとうございました。嬉しかったです!!そして嬉しいことがもうひとつ(^。^) 

今日、駒ケ岳行ってきました!!国見コースです。雫石に差し掛かったら小雨だったので、新しいレインウェア試そう・・なんて思ってたら雲が晴れて快晴^^

最高でしたよ~阿弥陀池キレイでした。道の駅で買ったまいたけのおこわもおいしくて、すごくすごくいい旅でした。今から、写真プリントしてニヤニヤします。今度はテント泊まりやってみようかな~

明日からまた、仕事に家事に立ち向かえそうです!

これからも、高橋さんの山行&執筆楽しみにしていますね。お体気をつけて下さい。

投稿: けいこ | 2011年9月15日 (木) 20時47分

けいこ様

秋田駒の天気がよかったそうで、うらやましいです。
僕が次に行けるのは、いつのことか‥‥。
そのときには、絶対に晴れを狙っていこうと思います。

投稿: 庄太郎 | 2011年9月20日 (火) 20時56分

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