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2011年10月 3日 (月)

北アルプス/奥大日岳&“立山黒部アルペンフェスティバル”

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唐松岳~五竜岳と歩いた僕は、その日のうちに立山黒部アルペンルートを使い、
3日前にもいたはずの室堂へ。到着時はすでにかなり遅い夕刻でした。
ここでは“立山黒部アルペンフェスティバル”が開催されており、
僕も「バックパッキング講座」なるものを行うことになっていました。

だけど誤算だったのは、その講座が開催されるという「告知」が、
ウェブ上で行われていなかったこと。
さらには現地で手に入る資料にもなにも書かれていないことが判明。
つまり、僕が「バックパッキング講座」を行うことは、
僕が到着した時点では関係者以外は誰も知らない状態なのでした。

これはヤバい! ということで、
僕の講座を管轄している『PEAKS』編集部の関係各位が急遽手を手を打ってくれ、
当日(翌日)に張り紙をすると同時にビラも配り、集客してくれることになったのでした。

さて、夜が明けて、その当日。
僕の出番は午後からなので、空いている午前中は、
テントを張っていた雷鳥平のキャンプから、奥大日岳に往復することにしました。
このフェスにかかわっている人はみんな自分の仕事があり、僕ひとりだけで。

冒頭の写真が奥大日岳ですが、じつはこれ、
登った当日ではなく、その翌日に撮ったもの。
僕が登った日はガスがかかり、こんなにクリアではなかったのです。

とはいいながら、途中まで登ってから振り返ると、立山方向には青空も。
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雷鳥平に張られているテント群も、小さく見えますね。

しかし、奥大日岳方向は、やはりガスのなか。
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登山道がついている手前の低い山ですら、この有様。
もっと左のほうにあるはずの大日岳自体はまったく見えませんでした。

歩いていると、写真には写りきらないほどの群れで出現した雷鳥。
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雷鳥は、天敵であるタカなどの猛禽類がエサ(つまり雷鳥)をとらない
悪天候のときにハイマツのなかから外に出て、
人目にも付きやすい場所で自分のエサを探す習性があります。
ある意味、これだけの雷鳥が出てくるということは、
天気がよくないという証明でもあるわけですね。

むやみに速く歩いていたら、約1時間で山頂へ到着。
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着いたときは周囲が真っ白でしたが、少しすると空には青い部分が。
もしかしたら晴れてくるかも、と思い、早く着いた分の時間を使って、
山頂でできる限り待ってみることにしました。

奥大日岳は、剱岳がカッコよく見える場所なんです。
昨年、あの山頂に登ったときも曇り空だったことを思い出しました。
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しかし、到着してから20分ほど経っても、この程度。

だけど、少しすると‥‥。
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さらに時間が経つと‥‥。
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ここまでくれば、あと少し。
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というわけで、45分ほどでクッキリと剱岳の姿が!
僕が山頂にいたあいだ、他に4~5名の登山者が到着したのですが、
みんな早めに立ち去ってしまい、この風景を見ないでしまっていました。
なんだか気の毒です。

これほどクリアになると、剱岳以外にも、いろいろな山が見えてきます。
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剱岳山頂の右の鞍部の奥に見えるのは、昨日登ったばかりの五竜岳
あの山頂にいたのって、ちょうど24時間くらい前かも。

反対に山頂の左、早月尾根の向こうには、白馬岳と、旭岳がある清水尾根。
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白馬の山頂にいたのは2週間前だけど、すでに懐かしい気分。

こちらは室堂に続いていく天狗平。
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背後には薬師岳や笠ヶ岳など、昨年1週間かけて歩いた山々が。

そして、現在僕がいる奥大日岳から縦走できる、中大日岳と大日岳。
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それらのあいだには、赤い屋根を持った大日小屋も小さく見えます。

立山方向もさらにハッキリと見え、
数日前に取材で歩いた一ノ越から雄山もしっかり確認できました。
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室堂の下にある地獄谷の噴煙も写真の中央から上っていますね。

そんなわけで最近行ってきた山々をどれもこれも見ることができ、非常に満足。
結局、1時間半ほども奥大日岳の山頂にいてしまいましたが、
こういう余裕のある山歩きもいいものです。

だけど、ちょっと長居しすぎた感もあり、急いで雷鳥平へ戻ることに。
「バックパッキング講座」の準備をしないといけなかったのです。
そこで帰りも、山頂から雷鳥平まで45分ほどと、高速歩行で進みました。
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雷鳥平に近づいていくと、今日到着した人のものと思われるテントで
キャンプ場はさらに人影が多くなっていました。

その後、僕はテント内に置いていたパソコンを持ち、立山自然保護センターへ。
予定通り、1時間ほど「バックパッキング講座」を行いました。
下は当日、室堂ターミナルなどに張られていたハリガミです。
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内容は、「誤解されたまま使われている山岳道具」の話が中心。
テントの正しい張り方、トレキングポールの使い方、寝袋の圧縮方法など。
もしかして集客「0」かもと恐れていましたが、当日告知にもかかわらず、
会場の大きさにちょうどよい人数のお客さんが集まってくれ、
なんとか終了させることができました。
来てくださった方、ありがとうございます。

そのときの模様を自分で撮影することは難しいので、写真は1枚もなし。
だけど、雑誌『PEAKS』のブログを見てもらうと、
どんな雰囲気だったのか、少しはわかってもらえるかと思います。

“立山黒部アルペンフェスティバル”における僕のミッションは、これで終わり。
この日は周辺をぶらつき、いろいろな人と話をして過ごしました。
夜は「雷鳥荘」で食事をいただき、再びテント泊。

翌日もこのフェスは行われていましたが、僕はひとりで再び山へ。
昨年から行こうと思っていた、ある場所を目指しました。

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コメント

パッキング講座いきたかったです~
しかしお近くに来ていらっしゃったとは
奥大日から雷鳥澤まで45分とは速いですね
さすが高橋さんです
綺麗な剣お写真やっぱいいですね~

P.S
9月18、19日にテント背負って
早月尾根から剣岳登りました
ついに高山病症状 皆無に近いくらい出ずに
順応でき 普通に登ることできました。
2日目の早月小屋から山頂いって馬場島まで一気に降りたんでなかなか疲れましたがおかげさまで
大分体力つきました
来年はは日帰り早月ルートで剣やります


投稿: まつぼん | 2011年10月 4日 (火) 11時43分

庄太郎さん 初めましてm(_ _)m
bigcorner(orびくこな)と言います

と言いつつ、ホントは初めましてではなく...

実は、この記事のフェスに参加し、庄太郎さんの講座を一番前で聞かせていただき、いっぱい質問させていただいたものです(写真も撮っていただきました)


実はあの時、初めてのテント泊でして、脳内知識はいっぱい身に着けていたものの、実践は初めてで...
偶然室堂付近にいたら、講座の案内が放送されて!!

ラッキーでした
憧れの庄太郎さんにお会いすることができただけでなく、お話まで伺えて...
(あの圧縮ぶりにも感心しました)


今後こちらのblogも読ませていただいて、勉強しながら、ソロ旅頑張って行きたいと思います
でもまずは軽量化だな(カメラ一式入れて27Kgは辛すぎます)^^

ps.「トレッキング実践学」購入しました

投稿: bigcorner | 2011年10月 5日 (水) 17時12分

高橋さん、こんばんわ。

北アルプスの山々素晴らしいですね!いつか必ず登ります!
ソロ山行をはじめてから、7~8時間程度歩ける体力はついたようですが、これからどんなふうに技術アップしていったらイマイチよくわからなくて・・

小屋泊やテント泊など挑戦してみたり、ちょっとだけ岩登りなどやってみたらいいのでしょうか?

すみません・・初歩的な質問で失礼かなと思いつつ・・
お時間ありましたら、アドバイス下さい。

投稿: けいこ | 2011年10月 5日 (水) 21時16分

いつも拝見させていただいています
雷鳥の群れの写真を見て非常に興味深く思いました
雷鳥はご存知のようにテリトリーを確保しているのですが、冬のシーズンは数羽で集まっているのを見かけましたけど、ここまで群れになっているのは初めて見ました

投稿: kaz | 2011年10月 7日 (金) 11時58分

まつぼん様

高山病の症状が少なくなったようで、よかったですね。
早月尾根からの剱岳は、僕も昨年歩きましたが、
天気が悪かったので、いずれ再挑戦したいと思ってます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
bigcornerさま

立山アルペンフェスの「講座」にきてもらって、
ありがとうございます。
当日告知で来てくださる方がいないのではないかと
心配していたので、非常にうれしかったです。
僕の本も買っていただいたようですが、
少しでも参考になると幸いです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
けいこ様

今の中心は、日帰り登山ですか?
だとしたら順当に、その後は小屋泊、次にテント泊ですね。
場所と季節を選べば、いきなりテント泊もありです。
あとは、最終的にどういう登山をしたいかによって変わってきます。
岩登りよりも、雪渓を歩く経験を増やしたほうが
よい場合もあるし、
またはロングトレイルに挑戦するなら、
重い荷物に体を慣らしたほうがよいかもしれないし。
同じ山であっても、季節を変えて歩いていると、
それなりに経験が深まって、
山の知識が深まっていくと思いますよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
kazさま

このときの雷鳥、全部で10羽以上いましたよ。
これほどの群れはあまり見かけないものの、
7~8羽の群れならば無雪期でもけっこうよく発見します。
必ずしも親子というわけでもないし‥。
もう少し雷鳥について詳しくなりたいと思いました。

投稿: 庄太郎 | 2011年10月14日 (金) 11時15分


 高橋さんアドバイスありがとうございます^^

 今までは日帰り登山ばかりだったので、次は小屋泊してみます。とにかく沢山歩いて、いろんな季節の山を経験したいと思います。

装備もですね・・日帰りの荷物しか持ったことがないので、今よりすこしずつ重くして長い距離に挑戦してみますね。

続けていれば、自分のスタイルが見えてくるんでしょうか・・

またメールしますね!

投稿: けいこ | 2011年10月15日 (土) 20時10分

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