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2012年1月 6日 (金)

生まれ故郷・仙台での年末年始

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年末年始は仙台で過ごしました。
昨年は大震災のこともあって、何度も東京と往復しましたが、
やはり正月の帰省は気持ちも違うものです。

気持ちは違うものの、実家がある住宅地から泉ヶ岳がよく見えるのは、変わらず。
夜になるとスキー場の照明もついており、なかなかきれいなものです。
しかし、大震災直後の暗澹たる精神で眺めたときには
まさか冬になってスキー場が再びオープンするとは思えませんでした。

下の写真は、初詣に出かけたときに見た南側からの泉ヶ岳。Img_5261a
夕方の光の中で見ると、紅葉の山のようにも見えます。

ちなみに、初詣は仙台の山間部にある「定義山(定義如来西方寺)」へ。
地震のときに本堂の壁に亀裂が入ったとのことですが、
その他は以前きたときと変わらず、名物の「あぶらあげ」も売られていました。
だけど定義山に至る道路は、地震のためにいまだ一部が通行止めでした。

今回の帰省は、少し時間に余裕があったので、
子どものころによく遊びに行っていた松島水族館にも行ってみました。
今は正式名称「マリンピア松島水族館」のようで。
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いわゆる「日本三景」、大観光地の松島にある、小さな小さな水族館です。

館内に掲示されていたのは、ここが津波に襲われてからの記録。
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日本全国からの支援によって、今は通常の営業に。
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本当にありがたいことです。

下の写真にはいかにも撮影禁止のようなマークがありますが、
正確には「フラッシュ撮影」が禁止されているだけ。
そんなわけで、こいつはマンボウ。
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僕が子どものときのイメージとしては、「松島水族館=マンボウ」。
小学生のころ、この水族館で「世界最長飼育記録」が更新されていて、
子供心にも、とても誇らしく思えたのを覚えています。
しかし、地震のために松島水族館の電力系統は失われ、
昨年はじめまで飼育していたマンボウは、
水温低下と水質悪化によって死んでしまいました。
今、元気よく泳いでいるのは、大洗水族館から寄贈されたもの。
死んでしまったマンボウはかわいそうだけど、
同じく津波でやられた大洗からの、こういう助け合いの気持ちはいいですね。

そういえば以前、友達の親戚が三陸の小さな漁町で漁師をしており、
子どものころに遊びに行って、毎日釣りをしていた記憶があります。
そんなある日、沖の網から上げられたのはマンボウ。
刺身にして食いましたが、白身で非常にうまい魚でした。
東北の海辺には、そのような楽しい思い出ばかりが残っています。
その友達とは今は連絡がとれないのでわからないのですが、
あの漁師さんの一家、なんとか生きているといいのだけど。

話を水族館に戻します。こちらは僕が好きな淡水系大ナマズと、ピラニア。
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こいつらも東北の寒い3月の停電に耐えたのかと思うと、
ますますかわいく見えるものです。

裏に海が見える会場で、アシカのショー。
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こういうもの、ひさしぶりに見ましたが、たまには悪くないですね。

外にあるペンギンの水槽には、津波の高さがわかる表示が。
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松島の付近は比較的津波の影響が少なく(高さ2m弱)、水没はまぬがれたようです。
それでも、水槽内のきれいな水と真っ黒な濁流を隔ていたのは、
この透明なアクリルの板1枚だけだったのでしょう。
水族館の建物の水没も1階部分にとどまったようでした。
大被害があった石巻とはそんなに離れていないのに、この程度ですんだとは
不幸中の幸いというか、大不幸中の不幸というべきか。
今となっては、とにかくまだマシだったといってよいのかもしれません。

水族館と海のあいだにある公園。
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歩く場所には盛り土がなされていて、樹木の多くは塩害で枯れていました。

震災から9ヶ月、今は平和そうに見える海。
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だけど、海辺の壁はいまだはがれたまま。

この後、海岸線を南下し、塩釜~多賀城と経由して仙台の実家へ戻りました。
いまも撤去されていない漁船や崩れたままの家屋も多く、
思い出の地はやはり深く傷ついていて、お正月のめでたい気持ちも半減。
だけど、国道沿いの復旧はかなり進み、港周辺も修復が進んでいました。
この短期間でここまで復旧させるとは、さすが宮城県人と誇らしい気持ち。
一方で、今も他県ナンバーをつけた支援関係のクルマが何台も走っており、
全国のみなさんの力に助けられたからこその復旧なんだとも深く感じました。

さて、実家に帰ると待っていたのは、うちの愛犬のモモちゃん。Img_5257a
ただでさえ寒さに弱いパグで、しかも老犬。
母が買ったらしい「がんばろう東北」という言葉が入った
フリース素材の温かそうな服を着ていました。

仙台から戻り、ここ数日は東京で通常通りにライター仕事を行っている僕ですが、
この1月のうちに、もう一度仙台に行く予定です。

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コメント

僕の父の実家が松島なので水族館は良く行っていました。
確かにあそこはマンボーのイメージが強いですよね。

震災直後から45号線を通る機会が多く沢山の方の力でみるみる復興していく様子をみて、本当に感謝の言葉しか見つかりませんでした。

2012年は助けていただいた恩を少しでも返せるように出来たらと思っています。

投稿: gohlira | 2012年1月 7日 (土) 12時01分

前回、ネーム間違えてしまいました、aikoです。

庄太郎さんはピラニア好きなんですか?
確かに凶暴なクセにかわいい顔でですよね。

泉ヶ岳、綺麗ですね。
優しくて、凛々しくて、カッコイい。
 
…‥
どうしてか
キレイになってく景色を見ると
こみ上げてくるものを押さえられません。
なぜか淋しくて空しくて‥
嬉しいことなのに涙が出てしまいます。
空が青いと山も海も美しく見えますね。
震災後と同じ風景なの?と見間違えてしまいます。
モモちゃんには、あれから吠えられなくなったんですか?
動物は賢いから分かってるのかな?それにしても愛くるしいワン♪


投稿: aiko | 2012年1月 7日 (土) 21時00分

gohliraさま

少しずつ元に戻りつつも、完全には戻らないのが悔しいところ。
だけど、これから先、被災地から何か新しいものも
生まれてくるんじゃないかとも思えます。
前向きに頑張って行きましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
aikoさま

好きなのはピラニアではなく、ナマズですよ。
ピラニアも嫌いではないけれど、それよりもナマズ。

うちの犬は老いたからか、僕に向かって吠えることも少なくなりました。
むしろかわいがってもらうために、
気がつくと近くに寝そべっていることも。
僕が仙台を出てから飼い始めた犬だから、
あまりなれていないのはいないのは仕方なかったけど、
今のほうがかわいく感じます。

投稿: 庄太郎 | 2012年1月 8日 (日) 02時20分

泉ケ岳、綺麗ですねぇ。
うちの方の山は雪雪雪で真っ白ですが、一山越しただけで雪が少なく緑が見え、違うもんですねぇ。
大震災の日も雪が舞う3月にしては寒い日でしたねぇ。
あれから10ヶ月も経つなんて信じられません。

それにしても正月早々、「定義山」から「松島」と西から東まで走りましたねぇ。
今年はキット、松島水族館行きますよ、絶対!!
その時は「定義山」で三角あぶらあげ喰って、「泉ケ岳」見ながら(後ろ向きだから無理かな)「松島水族館」に行きましょう(笑)

モモちゃん可愛いですねぇ、癒されますねぇ。

投稿: 修 | 2012年1月 8日 (日) 08時39分

修さま

泉ヶ岳には、天気さえよければ数日内に登りに行く予定です。
たぶん日帰りですが、ひさびさの雪山になりそうで、楽しみにしています。

投稿: 庄太郎 | 2012年1月10日 (火) 16時28分

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