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2012年3月19日 (月)

最近、パラパラと めくっている本(後編)

もうけっこう前に前編を書いた「最近、パラパラとめくっている本」の後編です。
いまさらな感じもしますが、以前「前編」と書いちゃったので、
「後編」もやらないと収まりが悪い気がして、今回アップしております

では、早速。
こいつはけっこう大判の『白い山脈』。
昭和32年発行なので、今から55年くらい前のもの。
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本の左下に「日本アルプス探検記録」とありますが、中身はすべて北アルプスのこと。
この本はどうやら同名の映画『白い山脈』を作る際の記録の一環だったようです。
僕はその映画を観たことがないのですが、
北アルプスを舞台にした、動植物を中心とする記録映画とのこと。
だから、本の内容もクマやらなにやらの動物や植物の記述が多く、
それに加えて、昔の山人の話や伝説的な話も載っていて、なかなか面白いです。
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古本屋やアマゾンでは2000円程度で手に入ります。

これは、ずっとずっと探していた『黒部・底方の声』。
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黒部峡谷の「高熱隧道」にまつわる興味深い内容が書かれています。
ある意味、あの有名な吉村昭の小説『高熱隧道』には描かれていない
裏の歴史というか、アナザーストーリーのようなものです。
工事のときにかなりの人数が入っていたという
朝鮮半島出身の人夫の方々の話が中心に据えられています。

下の写真の右ページは、高熱隧道の工事が行なわれていたころの
阿曽原温泉の宿舎の様子。
ああ、この本がもっと早く手に入っていたら、
昨年『PEAKS 12月号』で書いた高熱隧道をめぐる旅のルポ、
もっと面白い内容に膨らませられたんだけどなあ。
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この本はちょうど20年前に発行されていて、比較的新しいといえば新しいのだけど、
いくら探しても見つからなかったんです。
そんなわけだったので、発見したときはけっこう高価でしたが、迷わず購入。

これは本ではなく「東和シート」という会社のパンフレット。
昭和4年のものというから、83年前のものですね。
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表紙含めて10ページほどの薄手ですが、版型はA4よりもデカいです。
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写真だとわかりにくいけど、いろいろな形のテントがあって、けっこう面白いです。
サイズの表記は「坪」「尺」「間」という感じで、だいたいどれも4~5人用。
お値段は当時の価格で20~30円が多いようです。

これもまた、同じころのパンフレット。
Img_5699a
発行元は、なんと大丸百貨店、正確にいえば、大丸運動具部であります。
当時は百貨店が、山岳用具を売るためにパンフレットまで作っていたんですね。
26ページで、版型はA5。このパンフレットから通販もできたようで、
手紙を書いて注文するという形式。電話番号も一応載ってますが、たった4桁でした。
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右ページは、昔の登山用ウェア。
こういうスタイルで山を歩いていたとは、カッコいいかも。
実物を見てみたいものです。

前から集めていた山渓文庫の「アルプスシリーズ」。
北アルプスに関するものだけでも全部ほしいのだけど、
なかなか見つからず、やっと4冊に。
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50年くらい前の発行で、いったい何冊のシリーズだったのかすら、わかりません。
今度、山と渓谷社に行ったときに調べてもらおうかな。

というわけで、山の本といえば、いつも古本ばかり。
日本では、山は文化そのもの。新しい本を読んでいても得られない情報が、
古本のなかにはつまっています。
当然、ウェブで検索してもまったく出てこない話ばかり。
やっぱり本は偉大だ。

しかし、新刊も面白そうなものがあれば、もちろん買っております。
こちらは吉田智彦さんの『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』。
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中身は僕が説明しなくても、本の帯に書いてある通り。
27年間、毎日山に登り続けるとは、どういうことなんでしょう?
しかも、見るからに独特な格好で。
だけど東浦さんは、1万日まであとわずかというところで亡くなってしまうんです。

著者の吉田さんとは何かの会などでたまにお会いするのですが、
このあいだ、この本についてお聞きしてみたところ、
じつはこの本を出版する最後の作業中に東浦さんが亡くなったとのことで、
出来上がった本を見せることもできず、非常にショックだったそうです。
もともと1万日記録達成のタイミングで本が出ることになっていたのかもしれません。

これは間違いなく、いい本ですよ(本当は、まだ読み終わってないんですが)。
吉田さんと僕はほとんど年齢が変わらないのですが、
このような本をまとめるとは、本当によい仕事をしているな、と思います。
ちょっとうらやましいくらい。
僕もいずれ、このような何かを深く掘り下げた本を出せるといいのだけど‥‥。
ともあれ、お勧めです。



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