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2012年5月29日 (火)

北アルプス/毛勝三山(前編)

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5月中旬、北アルプスの毛勝三山に行ってきました。
剱岳よりもいっそう北側にある、北アルプスの外れです。

上の写真は、その毛勝三山ではなく、登っている途中で見られる僧ヶ岳と駒ケ岳。
この場所には5月の大型連休に行くはずだったのですが、
天候と雪質の悪さの関係で南アルプスの北岳にチェンジしておりました。

メンバーは、カメラマンの加戸さん、そして新人ライターの某。
彼は昨年、僕に連絡をしてきた男で、今年になってライターデビューを果たしました。
彼はこれまでにかなり山に登った経験があるようなのですが、
僕といっしょに登るのは今回が初めて。
はたして、どれくらいの力を持っているのか?
そして、今後ライターとしてやっていく資質はあるのか?
そういう意味でも、楽しみな山行だったのですが……。

まずは登山口となる片貝へ。
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夏ならばクルマで行けちゃうのですが、この時期はまだ歩いていかねばなりません。

無人の片貝山荘でひとまず休憩。
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ここから残雪で覆われている阿部木谷をつめて、稜線を目指します。

ちなみに、毛勝三山とは毛勝山、釜谷山、猫又山のこと。
だいたい標高は2400m前後です。

そのうち毛勝山と猫又山には山頂へ単純往復するだけの夏道がつけられていますが、
釜谷山には道がなく、ヤブのなか。だから三山を縦走できるのは、
雪がある時期のみ、なのですね。
そういう場所だから、先日僕が書いた「北アルプス」の本からは除外してあります。
無雪期にテント泊縦走ができないもので。

林道を経て、阿部木谷へ。ところが……。
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ちょっと見たこともない土砂崩れが発生しており、雪渓の上が石と岩、土だらけ。
どうも崩落して間もないようなのです。
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どこまで土砂に埋もれているのか、まったくわからないほど、見渡す限り茶色い世界。
しかも、雪渓の下からは水の流れる音が聞こえ……。
クレバス状になった雪渓の裂け目があったとしても土砂のために確認できず、
大きな岩はグラグラと動くし、この上を歩いていくのはあまりにも危険。
やむなくこれまで歩いてきた道を戻りつつ、善後策を考えました。

ほとんど片貝まで戻り、やむなくこの日は川に近い広場でテント泊。
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相談の末、明日は毛勝山まで延びている夏道を使い、高度をあげることにしました。
夏道といっても、途中からは雪に覆われているはずなのですが。
いやはや、こんなことになるとはなあ。

翌日、西北尾根の夏道を使って毛勝山を目指します。
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昨日、無駄に途中まで登ったことに加え、雪渓よりも歩きにくい尾根の道は
余分に時間がかかってしまい、大幅な時間のロスですが、仕方ありません。

好天に恵まれ、Tシャツでも暑いほどの気温。
そんななか、標高をあげて森林限界を越えると、こんな風景に。
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背後にあるのは、僧ヶ岳から続く駒ケ岳。
残雪の時期は、山がいっそうきれいですね。

しかし、尾根から反対側を見ると、このような光景が。
昨日、僕たちの行方を阻んだ大土砂崩れであります。
稜線のいちばん上から崩れているのがわかるでしょうか?
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この写真でいうと、僕たちはほとんどいちばん下のあたりから引き返したのですが、
上から下まで、延々と土砂が続いているのがわかります。
これほどの土砂崩れを見たのは、僕の人生で初めて。

当初の僕たちのルートは土砂崩れがあった谷を最後まで登りつめるのではなく、
途中から左側の谷に入っていくコースでしたが、
この土砂の上を歩くのは、たとえ途中までであっても危なすぎです。
行かなくてよかった。

どんどん溶けていく雪の上を歩き、できるだけ高い場所へ。
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どんどん登っていくと、毛勝三山を含む稜線の向こうに、
昨年も登った白馬岳あたりが見えてきます。
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おお、景色がますますよくなっていく~Img_7117a
白馬岳どころか、最終的には五竜岳や鹿島槍ヶ岳まで見えちゃいました。

そして、2100m付近まで登り、2日目のテント泊。
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明日はここから300mほども登れば、毛勝山の山頂というわけです。

雪を溶かして水を作り、メシの用意。
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テントの中からは富山湾が光って見えました。

沈みゆく太陽。
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そして、さらに暗くなると夜景までが。
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街に近いようでいて、ここは北アルプスでも奥深い場所。
なんだか贅沢な景色です。

やはり悪天候だった連休に、無理に行かなくてよかった。
だって、この日以降も好天が続いたのですから。

(続く)

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コメント

毛勝山山頂から見る剱岳はさぞかし格好いいんでしょうね。羨ましい限りです。

僕もいつかブナクラ谷から登ってみたいなぁと思っていますが、一体いつになるか夢のまた夢です。

最近知ったのですが、釜谷山の読みは「かまたに」ではなく、「かまたん」なんですね。

投稿: SW | 2012年5月29日 (火) 19時14分

SWさま

「後編」では剱岳の写真をアップしますよ。
それはもう、ものすごくカッコよかったです。

富山のほうでは「谷」は「たん」とか「だん」と発音しますね。
だから毛勝だけではなく、立山や剱岳付近の地名には
たん、だん、だらけです。

投稿: 庄太郎 | 2012年6月 2日 (土) 13時32分

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