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2013年5月24日 (金)

八重山諸島/2013年度・西表島遠征-3

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前回の「2」に続く、西表島遠征の第3回目であります。

予定のルートをあっけなく断念した我々は、
昨年も通ったルートを使い、島の裏側に抜けることにしました。
で、昨晩もテナガエビを獲りまくっていた小さな川をさかのぼり、
ジャングルの中へ突入。
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一度は自分で歩いたことがあり、踏み跡もないわけではないので、
スムーズに進めるかと思いきや、なかなか先に進めません。
人間の記憶というのは、当てにならないものです。

で、迷う。
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先頭のツッチーが道を失うと、後ろを歩いていた僕が次のルートを探し、
そのために先頭になった僕がまたしても迷うと、
今度はツッチーが歩ける場所を探し、改めて先になって進んでいくという
交互に先頭と最後尾を変えながらルートを見つけていくコンビネーション。
それでも何度も立ち止まり、時にはバックパックを下ろして四方を歩き回り、
なんとか先へと進んでいきます。初めてだった昨年のほうが、むしろスムーズ。P325006000
蒸し暑いジャングルのなかで、無駄に歩き回り、
さっさと海に出るはずが、いつまでたっても山の中であります。

とはいえ、なんとか分水嶺まで登りつめたころ、
水溜りのなかにいたのが、こいつ。
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これは天然記念物に指定されているセマルハコガメ。
希少種なのだけど、西表島にはけっこう多くて、
本当に希少なのかと思うくらいなのですが。
観察した後はすぐに離してやりましたが、僕が自宅で30年以上も
飼っているカメと同じくらいの大きさで、なんとなく愛を感じます。

分水嶺を越えれば、あとは下るのみ。
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この付近は踏み跡がしっかりとあり、登りに比べれば歩きやすいのです。

いくらか下がっていけば沢が流れる場所に。
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仮にルートがわからなくなったとしても、
水の流れに沿って歩いていけば、絶対に海に出られるわけです。
このあたりはかなり標高が低く、地形図的にも滝がある恐れもなく、安心。

そして少しすると、とうとうマングローブの森。
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すでに標高は0mになり、海の潮が引いているため、
満潮時には海水下になる泥の地面も露出しております。
水中を歩くのは面倒だし、水深がわからない場所も多いので、
進めそうなルートがあれば、マングローブ内に入ってそのまま海のほうへ。
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海水に没する場所ながら地面はけっこう安定しており、
どんどん前へ進んでいけます。

それにしても、僕の写真はいつもかさねちゃんの後姿ばかり。
道がわからなくなった時以外、
今回は基本的にツッチー、かさねちゃん、そして僕という順序で歩いているので、
写真のバリエーションが少なくなっても仕方ないんです。

川のなかを歩いているうちに、やっと見えてきた海。
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メンツに違いがあるだけで、これはもう昨年とほとんど同じ風景です。
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とはいえ、なんだか昨年よりも泥っぽい気がしてならず、
体が沈みこむので、僕はできるだけ陸地を歩いておりました。
その結果、ヘドロと化した場所に足を踏み入れ、
完全に両足がハマって、危うく抜け出せなくなりそうになったりして。

ところで、このユツン川の河口は、大震災時の津波で
僕の故郷の宮城県の南三陸町歌津から流れ出した郵便ポストが、
昨年の末に漂着したという場所。
この場所との距離は約2400キロもあり、
どのように海流に乗って、1年9ヶ月後、この場所に流れ着いたのか。
リアス式海岸の三陸とは雰囲気がまったく違う西表島の海岸ですが、
やはり海はつながっているのです。
歌津は子どものころに何度も遊びに行った場所でもあり、
今はポストは回収されているとはいえ、
僕は心の中でなんとなく祈りながら通り過ぎたのでした。

さて、海岸に出てしまえば潮が引いていて、どんどん歩いていけます。
目的地も、もうすぐであります。
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今回は、昨年のうちに目をつけていた場所を目指していました。

しかし、知っている場所のはずなのに、まったく見つからないんですね。
ここでも記憶が間違っているのかと、
僕とツッチーはかさねちゃんにひとりで待っていてもらい、
2人で遠く離れた浜まで歩いていって、記憶のポイントを探索。
それなのに、1時間ほど探し回っても見つからないのです。
そこで仕方なく、かさねちゃんのいる場所まで戻っていくと……。

キャンプ予定地の目印にしていたこんな碑を発見。
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なんとまあ、探索に出発した場所から100mちょっとしか離れていない場所に、
お目当てのキャンプ地があったのでした。
波や風を避けるために、少し内側に入った場所にあるため、
僕たちは素通りしていたんですね。
ああ、無駄に疲れた……。

この無人地帯の浜には以前、「西表のターザン」なるあだ名もあった
ケイユウ爺というおじいさんがひとりで暮らしており、
自然とともに日々を過ごしていた様子は書籍にもなっています。
その跡地が格好のキャンプ地となっているわけなのです。
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海のほうから見ると、僕たちのテントはこんな感じですよ。
少し歩くと川が流れており、この場所なら水に苦労しないですむのです。

夕方になると、潮が満ちてきた浜に釣り竿を持ち出し、
ヤドカリのエサをつけて放置。
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なんとしてでも釣ろうという気はなく、かなり適当でしたが、
それでも現地でいうミーバイを1匹釣りました。

僕とツッチーは海の魚よりも、川のエビを獲るほうが性にあっており、
かさねちゃんを放置して、夜になると川へとエビ獲りに。
10分くらいだけと思っていたのが、すぐに軽く1時間以上も経つのだから、
夢中になるということは、恐ろしいものです。

戻ってからは炒めたエビを僕とツッチーは食い、
焚き火で焼いたミーバイはかさねちゃんへ。
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彼女が右手の箸とともに、左手で持っているものは、エビ撃ち用の小型モリ。
手ぬぐいも頭に巻いているし、じつはかなり日焼けもしているし、
さらに手足は岩場やジャングルで擦り傷だらけだし、
普段のかさねちゃんを知っている人からすれば、
非常にワイルドな姿だと思われます。こんな写真はいつもの
こぎれいなパブリックイメージを大きく損なっているのでしょうが、
自分の意思で西表島に来てしまったからには仕方ないのです。

(まだ続く)

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