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2013年5月

2013年5月31日 (金)

八重山諸島/2013年度・西表島遠征-4

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少し間が空きましたが、前回の「3」の続きで、これが最終回。
かなり長いので、おヒマな方だけ読んでみてください。

ここまでくれば、あと1日で人間の住む世界に戻れるという場所に到達し、
僕たちは4、5泊目を連泊することに。
この浜は人工物が一切見えず、まさに自然そのままで、
昨年に来たときから、次にはできれば連泊したいと考えていたのでした。
だから、今回は予定のルートは歩けなかったものの、
ここで連泊してのんびりできれば、もうひとつの希望は叶うというわけで。

この何もしなくてもよい日、ツッチーとかさねちゃんは貝を採るために
遠くの岩場まで遠征。砂浜じゃ食えるのが獲れないんですよ。
その貝を獲りに歩いていった姿が、冒頭の写真であります。
2人ははるか遠くに小さく写っておりますが、わかるかな。

そのときの僕といえば、2人とは反対側にずっと歩いていき、
遠浅になった浜をウロウロしたりして、
何百匹の群れになっているのかわからないほど大量にいる
ミナミコメツキガニを観察。
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こいつら、わずか数秒で砂のなかに潜りこむんですよ。
それも、数百匹すべてが一瞬のうちに。

本当は釣りをしたかったのだけど、
あまりにも遠浅で釣り竿を出しても意味がないんですね。
かといって釣りやすい水深がある場所まで行くのは面倒で、
結局、僕はユツン川の河口で長々と昼寝。
それはそれで、すばらしい時間なのでした。

しかし寝転んでいたために気づかなかったのだけど、
おそらく数百mほど離れた海辺を京都大学ワンゲル部の
みなさんが通過していったようで。
貝を採っていたツッチーたちはいろいろ話したそうですが、
海岸を歩くだけではなく、何度か沢をつめたりと、
けっこうハードなことを何日もやっていたようです。

風が吹いて寒くなってきたので、その後はキャンプ地へ帰還。
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これが浜の内側に設営した僕たちのテントやハンモックであります。
周囲には割れた一升ビンとか、傷んだ鍋とか
ブルーシートとか、プラスチックのイスとかが転がっており、
以前、この浜に暮らしていたというケイユウ爺の名残が濃厚です。

さて、夕方近くになると、深さを増した海を泳ぎ、
こちらに近づいてくる人を発見。バックパックを浮き輪代わりにしながら。
なんと、島の反対側の浜でいっしょだったおじさんでした。
僕たちが諦めた岩場を乗り越えて、ぐるっとまわってきたのだから、
すごいものです。そして、僕たちの近くにテントを設営。

その後、さらに大集団がユツン川の河口から現れました。
で、その河口近くをキャンプ地にした模様。
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あとから水場の偵察に来た青年と話したところ、
彼らは大阪府立大ワンゲル部。
西表島の無人地帯は、昔から大学のワンゲル部とか探検部が
合宿などに使っているのは知っていましたが、
それと同じようなことをいまだにやっている僕たちって‥‥。
彼らは大学の春休みだけど、
それに対して、僕たちは仕事をほっぽリ出してきているわけです。

この日の夜も僕とツッチーはテナガエビ獲りに精を出し、
食い甲斐があるサイズをたくさん捕獲。
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ニンニク、ネギ、トウガラシなどを入れて油で炒め、腹いっぱいに。
心から満足とは、まさにこういうときのこと。

翌朝。大阪府立大ワンゲル部のみなさんが、
僕たちの前を通過していきました。
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何人かひどく疲れきったメンバーがいるようで、非常に暗い雰囲気。
がんばれよ、若いんだから!

僕たちはゆったりと出発準備を進め、
2晩続けてテナガエビを獲った川で身を清めたり。
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ケイユウ爺がジャングルを切り開いて作ったという畑の跡地を散策したり。
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この畑の跡地はかなり広大で、
バナナとかサトウキビとか、いろいろ植えられていました。
とりあえず目に入った作物はどれも旬ではなく、
例えばバナナは青く、小さく、とても苦いものでした。
もちろん、今はすべて野生化しています。

そして、やっと最終日の行動を開始。
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ワンゲル部のみなさんを追いかけるように、
僕たちは潮が引き始めた浜を歩いていきました。

しかし、15分も歩くと、なぜか無言で座り込んでいる彼らが視界に。
どうやら水が深いうえに、ときどき波が高くなるので、
海に入って歩くのを中断し、停滞していたらしいのです。
疲れきったメンバーもいることもあり、無理はしなかったのでしょう。

とはいえ、僕たちは昨年の経験もあり、その先に
大きな問題はないことを知っていたので、そのまま前方へ。
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このとき、ワンゲル部のリーダーの青年が僕たちと同行し、その先を視察。
それから僕たちと別れて戻り、隊を率いて歩き始めました。
いかにもリーダーらしい行動で、さすが立派なものです。

少し先に進んでからは昨年と同じルートを使い、再びジャングルの中へ。
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小さな岬部分は突っ切って、近道をしました。

だけど、踏み跡はいくらかあるとはいえ、ここでも何度も道迷い。
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斜面の泥がすさまじいところでは、何度か転倒。
滑るとわかっているから、滑らないように努力しているのに、
それでも滑って転ぶんだから、始末に負えません。

分水嶺を越えて標高を下げていくと、再び標高0mの湿地帯。
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マングローブのなかを歩いていくかさねちゃん。
いつものことながら、よく頑張るよなあ。
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それにしても今回、僕は本当にかさねちゃんの
後姿ばかり見ていた気がします。

山を越えて岬を突っ切り、やっと潮が引いている浜に到達。
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曇り空なのに、かさねちゃんに日傘をさしてやるツッチー。
なぜこんなことをしているのか、説明すると長くなるので割愛。
ごく簡単にだけいえば、昨年はツッチー自身がここで傘をさしており、
その再現的なことをふざけてやっているだけ。

もうすぐ人間の世界だと、僕たちが余韻をかみしめながら
ゆったりと歩き、休んでいると、
昨日、同じ浜でキャンプをしていたおじさん、
そしてワンゲル部のみなさんも山を越え、僕たちの後方に。
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みんなそれぞれの計画で動いているはずなのに、
最後だけは同じタイミングで行動しているのがおもしろいところ。
こうなると仲間意識を感じずにはいられません。

だけど、この日のいちばんの難関は、最後の最後。
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激しく波が打ちつける岩礁帯をなんとか歩いていかねばなりませんでした。
これくらい、いまさらもう、なんともないんだけど。

そしてとうとう5泊6日の無人地帯から脱し、船浮の浜に到着。
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ここはもう海水浴場で、船着場までは15分ほど。
あ~あ、終わっちゃった。

それにしても、西表島は何度行っても面白い!
観光地的な場所ではなく、あくまでも無人地帯のことですけれど。
毎年通う価値があると、僕は心から思うのです。

船とバスを乗り継いで、僕がいつも拠点としている星砂亭キャンプ場へ。
ここは道路から入っていって右と左にキャンプ場が2つあるのですが、
一見しょぼそうに見える右側のキャンプ場のほうが
いろいろな意味で居心地がよいのです。
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僕たちは近くの商店(といっても往復40分)に行って、
食いたいものを食いたいだけ買い、小規模な宴会。
ああ、これで本格的に旅は終わりだ。

飛行機の便が早いツッチーは翌日の早朝にひとりで島を出て行き、
夕方の便のかさねちゃんは、僕といっしょに石垣島で焼肉を食い、
それから同様にひとりで空港へ。
じつは僕だけはまだ旅が微妙に続いており、
さらに1泊することにしていたので、安いホテルに宿泊。
最終日は日帰りで波照間島に行ってみるつもりでした。

しかし翌日は天候がイマイチで、波照間まで行ったとしても
船が欠航して帰れなく可能性があり、結局のところ断念。
間違いなく日帰りできる範囲の離島から竹富島を選び、
時間つぶし的に行ってみました。10年ぶりだろうか?

別に観光っぽいことをする気もないので、
ビジターセンターで郷土本を細かくチェックしたあとは、
港の反対にあたる島の裏側まで歩いていきました。
すると、わりとよく見える手前の小浜島の後ろに
うっすらとデカい西表島の姿が‥‥。
昨日まではあそこにいたのに、今は竹富島か‥‥。
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僕はひとり、西表島をいつまでも眺め、
来年に行くときにはどんなことをしてやろうか、妄想にふけるのでした。

このような純粋な遊びは雑誌で書く予定もなく、
その代わりにブログで長々と書いてしまうわけですが、
本当はもっといろいろなことがあって、すばらしく面白いんですよ。
ブログには文字量に制限がないとはいえ、
全部書こうと思うとキリがなくなってしまうので、
大量に逸話を省略したうえで、これにて強制終了いたします。

(やっと終わり)

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2013年5月29日 (水)

『山岳縦走ギアガイド 2013』発売中

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昨日、『山岳縦走ギアガイド 2013』が発売されました。

表紙にも小さく書いてあるように、僕が担当したのは
注目の山道具を試用して、その感想をリポートすること。
正確に言えば、まずは九州の「祖母山~傾山」を縦走した
8ページの巻頭付近のルポがあり、
同時にそのときにメーカーから借りたいくつかの道具をもっていき、
そこで使ったときのインプレッションが
4ページ付いているという形式になっています。

今回試したのは、
・バックパック/ミステリーランチ「グレイシャー」
・スリーピングバッグ/サーマレスト「アンタレス」
・スリーピングマット/サーマレスト「ネオエアーXライト」
・ストーブ&クッカー/プリムス「イータ・パック・ライト」
・トレッキングポール/ブラックダイヤモンド「ディスタンスFL」
・テント/ヒルバーグ「ルーガン」
という6点になっております。

どれも自分がほしい、使ってみたいと思っていたものなので、
今回はなかなか面白い取材になりました。
なにより、祖母山~傾山の縦走路がすばらしかったし。
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そのときのことは、いずれこのブログでも紹介するつもりなので、
とりあえず適当に選んだ写真を1枚だけ。
いつアップするかわからないブログ以前に、
この『山岳縦走ギアガイド 2013』を読んでもらえれば
山行の様子はわかってもらえるんですけどね。

というわけで、これから新しい道具をそろえようと思っている方は、
書店で手にとってみてください。

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2013年5月27日 (月)

大募集! 『ビーパル8月号』 山スタイル撮影会

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詳細はまだ決まっていませんが、『ビーパル8月号』は「山特集」。
この特集のなかで、僕は「ウェア」のページにかかわることになっています。

そして、今回、新しい試みを行なってみることに。
2013年っぽい「大人の山スタイル」をページ上で紹介するにあたり、
スタイリストさんが用意したウェアをモデルさんではなく、
読者のみなさんに着てもらい、その姿を撮影することにしました。
いうなれば、「大人の山スタイル&ハイク」撮影会であります。

それも事前に何人かの方を決定し、その人に来てもらうのではなく、
不特定多数の方に現地集合(登山口)していただき、
ウェア(全身コーディネート)を着てもらう人を
当日、こちらで決めさせていただきます。

そのあたりはウェアのサイズが合うかどうか、
性別(男性が多めで、女性は少なめの予定)のバランス、
用意したもの(大人の山スタイル)が似合うかどうかなどの
総合的判断があるので、確実にモデル的に撮影させていただくかどうかは
その日になってみないとわかりません。

だけど、来てもらったことが無駄にならないように、全員での集合写真や、
もしかしたらそれぞれのスナップも撮って、誌面でご紹介。
当日は、簡単なアンケートにも答えてもらうことになりそうです。
こちらからは粗品の用意も。
また、そのときの記念写真は後ほどお送りする予定です

そのために、当日は「自分のいつもの山歩きのウェア」で来てください。
冒頭の写真は『ビーパル6月号』で、僕が東海自然歩道を歩いたときの
「山スタイル」ですが、あくまでも他にイメージカットがなかったから使っただけで、
実際にはこんなスタイルを参考にしなくてかまいません。
みなさん、それぞれの格好を見せてもらいたいです。

山頂付近でも撮影を行なう予定のため、時間に余裕がある方は、
いっしょに山にも登ってしまいましょう。
雑誌用の撮影をしながらなので、普通の山歩きとは
まったく違うことになりますが、それはそれで面白いのでは?
ただし、会場となる登山口までは自腹で来ていただくうえに、
すべてのことについて、自己責任ということでご了承を。
その代わり、参加費などは一切かかりません。

で、やっと会場となる場所と日程の話です。

撮影日は 「6月8日(土)」、時間は未定(朝の集合になる可能性高し)。
場所は栃木県の「那須岳」。
どこかの登山口に集まってもらい、登山口付近で一部の撮影を行ない、
その後、ロープウェイで山頂付近まで登ってから、追加の撮影をしたりと、
細かなスケジュールは、これから決めていきます。
小雨程度なら雨天決行の予定ですが、
なにぶん雑誌撮影が主眼なので、
いろいろと変更があったとしてもお許しください。
週末に那須へ遊びに行くついでに、撮影会も覗いてみる……、
という程度の気持ちできていただけると幸いです。

人数の見当をつけたいので、
参加希望の方は、件名を「BE-PAL8月号・山スタイル撮影&ハイク」としたうえで

『ビーパル編集部』に直接メールしてください。
bepal-sp@shogakukan.co.jp
人数が集まらないときには、善後策を考えないといけませんから。
また、現在決まっていないことも、後ほどメールにて連絡します。

その際、「ウェアを着ていただくことを踏まえ、事前の参考になるように、
「名前」「電話番号」に加え、「年齢」「性別」「身長」「足のサイズ」を明記してください。
それと、顔がわかる写真、できれば全身写真の添付も。
個人情報の問題にもなるので、僕ではなく、
あくまでも編集部にメールで連絡してくださいね。

遊びついでのご参加、ぜひよろしくお願いします。

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2013年5月24日 (金)

八重山諸島/2013年度・西表島遠征-3

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前回の「2」に続く、西表島遠征の第3回目であります。

予定のルートをあっけなく断念した我々は、
昨年も通ったルートを使い、島の裏側に抜けることにしました。
で、昨晩もテナガエビを獲りまくっていた小さな川をさかのぼり、
ジャングルの中へ突入。
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一度は自分で歩いたことがあり、踏み跡もないわけではないので、
スムーズに進めるかと思いきや、なかなか先に進めません。
人間の記憶というのは、当てにならないものです。

で、迷う。
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先頭のツッチーが道を失うと、後ろを歩いていた僕が次のルートを探し、
そのために先頭になった僕がまたしても迷うと、
今度はツッチーが歩ける場所を探し、改めて先になって進んでいくという
交互に先頭と最後尾を変えながらルートを見つけていくコンビネーション。
それでも何度も立ち止まり、時にはバックパックを下ろして四方を歩き回り、
なんとか先へと進んでいきます。初めてだった昨年のほうが、むしろスムーズ。P325006000
蒸し暑いジャングルのなかで、無駄に歩き回り、
さっさと海に出るはずが、いつまでたっても山の中であります。

とはいえ、なんとか分水嶺まで登りつめたころ、
水溜りのなかにいたのが、こいつ。
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これは天然記念物に指定されているセマルハコガメ。
希少種なのだけど、西表島にはけっこう多くて、
本当に希少なのかと思うくらいなのですが。
観察した後はすぐに離してやりましたが、僕が自宅で30年以上も
飼っているカメと同じくらいの大きさで、なんとなく愛を感じます。

分水嶺を越えれば、あとは下るのみ。
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この付近は踏み跡がしっかりとあり、登りに比べれば歩きやすいのです。

いくらか下がっていけば沢が流れる場所に。
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仮にルートがわからなくなったとしても、
水の流れに沿って歩いていけば、絶対に海に出られるわけです。
このあたりはかなり標高が低く、地形図的にも滝がある恐れもなく、安心。

そして少しすると、とうとうマングローブの森。
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すでに標高は0mになり、海の潮が引いているため、
満潮時には海水下になる泥の地面も露出しております。
水中を歩くのは面倒だし、水深がわからない場所も多いので、
進めそうなルートがあれば、マングローブ内に入ってそのまま海のほうへ。
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海水に没する場所ながら地面はけっこう安定しており、
どんどん前へ進んでいけます。

それにしても、僕の写真はいつもかさねちゃんの後姿ばかり。
道がわからなくなった時以外、
今回は基本的にツッチー、かさねちゃん、そして僕という順序で歩いているので、
写真のバリエーションが少なくなっても仕方ないんです。

川のなかを歩いているうちに、やっと見えてきた海。
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メンツに違いがあるだけで、これはもう昨年とほとんど同じ風景です。
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とはいえ、なんだか昨年よりも泥っぽい気がしてならず、
体が沈みこむので、僕はできるだけ陸地を歩いておりました。
その結果、ヘドロと化した場所に足を踏み入れ、
完全に両足がハマって、危うく抜け出せなくなりそうになったりして。

ところで、このユツン川の河口は、大震災時の津波で
僕の故郷の宮城県の南三陸町歌津から流れ出した郵便ポストが、
昨年の末に漂着したという場所。
この場所との距離は約2400キロもあり、
どのように海流に乗って、1年9ヶ月後、この場所に流れ着いたのか。
リアス式海岸の三陸とは雰囲気がまったく違う西表島の海岸ですが、
やはり海はつながっているのです。
歌津は子どものころに何度も遊びに行った場所でもあり、
今はポストは回収されているとはいえ、
僕は心の中でなんとなく祈りながら通り過ぎたのでした。

さて、海岸に出てしまえば潮が引いていて、どんどん歩いていけます。
目的地も、もうすぐであります。
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今回は、昨年のうちに目をつけていた場所を目指していました。

しかし、知っている場所のはずなのに、まったく見つからないんですね。
ここでも記憶が間違っているのかと、
僕とツッチーはかさねちゃんにひとりで待っていてもらい、
2人で遠く離れた浜まで歩いていって、記憶のポイントを探索。
それなのに、1時間ほど探し回っても見つからないのです。
そこで仕方なく、かさねちゃんのいる場所まで戻っていくと……。

キャンプ予定地の目印にしていたこんな碑を発見。
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なんとまあ、探索に出発した場所から100mちょっとしか離れていない場所に、
お目当てのキャンプ地があったのでした。
波や風を避けるために、少し内側に入った場所にあるため、
僕たちは素通りしていたんですね。
ああ、無駄に疲れた……。

この無人地帯の浜には以前、「西表のターザン」なるあだ名もあった
ケイユウ爺というおじいさんがひとりで暮らしており、
自然とともに日々を過ごしていた様子は書籍にもなっています。
その跡地が格好のキャンプ地となっているわけなのです。
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海のほうから見ると、僕たちのテントはこんな感じですよ。
少し歩くと川が流れており、この場所なら水に苦労しないですむのです。

夕方になると、潮が満ちてきた浜に釣り竿を持ち出し、
ヤドカリのエサをつけて放置。
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なんとしてでも釣ろうという気はなく、かなり適当でしたが、
それでも現地でいうミーバイを1匹釣りました。

僕とツッチーは海の魚よりも、川のエビを獲るほうが性にあっており、
かさねちゃんを放置して、夜になると川へとエビ獲りに。
10分くらいだけと思っていたのが、すぐに軽く1時間以上も経つのだから、
夢中になるということは、恐ろしいものです。

戻ってからは炒めたエビを僕とツッチーは食い、
焚き火で焼いたミーバイはかさねちゃんへ。
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彼女が右手の箸とともに、左手で持っているものは、エビ撃ち用の小型モリ。
手ぬぐいも頭に巻いているし、じつはかなり日焼けもしているし、
さらに手足は岩場やジャングルで擦り傷だらけだし、
普段のかさねちゃんを知っている人からすれば、
非常にワイルドな姿だと思われます。こんな写真はいつもの
こぎれいなパブリックイメージを大きく損なっているのでしょうが、
自分の意思で西表島に来てしまったからには仕方ないのです。

(まだ続く)

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2013年5月23日 (木)

八重山諸島/2013年度・西表島遠征-2

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前回の続きです。

鹿川で2泊目を過ごした僕たちは、ここからさらに西側の海岸へ。
西表島の無人地帯のなかでも、僕もまだ足を踏み入れていない場所なので、
前日までとは高揚感が違います。やっぱり初めての場所はいいものです。

砂浜を少し歩くと、またしても岩ばかり。
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潮が引いている時間帯を狙って歩いているのですが、
場所によってはそれでも海の中を歩けず、岩を伝って行かねばなりません。

この日、楽しみにしていたのが海岸近くにある「滝」の存在。
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まあ、そんなに大きいものじゃないんですけどね。

この日も暑いし、ここ数日汗をかき、海水まみれになっているので、
水浴びができるのはすばらしいことであります。
それに、ものすごく焚き火臭くもあったりして。
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ツッチーが滝に打たれている姿を見るのは、もう何度目のことか……。

この日の天気はいまひとつで、引き潮だというのに
リーフ内に波が打ち寄せ、思ったよりもスムーズに歩けません。
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水深が低くても足元が見えにくいので、おそるおそる進まねばならないんですね。

地形図から判断するに、ここから先は断崖が連続しているはずの場所。
僕たちは潮が引いているうちに、突破するはずだったのですが……。

予想以上に巨大な岩が目の前に現れてしまったのです。
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なんとか先行する2人は、その上に登っていきましたが、
僕の位置から見ると、下の写真のような感じ。
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で、この裏側は切り立った断崖絶壁になっているのです。

ツッチーとともに四方を歩き回り、突破口を探しますが、
ラクに行ける場所はなし。
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陸地にはものすごいトゲを持るアダンが茂っていて、
そこをヤブ漕ぎするわけにはいかず、かといって少しずつ満ち始めている海は
波が激しくて、歩いては行けそうにありません。
まあ、泳げばいいのですが、その先もどうなっているかわからないし。

さてどうするかと考えながら眺める、これから歩きたい海岸。
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そんなとき、ますます風が強くなり、スコールのような雨も降ってきたりして。

潮が満ちてくると、行くにしろ戻るにしろ厄介なので、
小一時間ほどこの場所でウロウロしたあげく、結論は「今回は撤退」。
来年にまた挑戦しようということになったのでした。

こういう場所があることをしっかりと調べていないのが悪いといえば悪いのですが、
事前に調べ過ぎると「この先はどうなっているのかな?」という気持ちもなくなり、
正直言って面白くなくなるため、下調べはあえてそこそこしかしないんです。
今回のように危険だったら、中止すればいいだけですし。

そういえば、今回は僕たちと前後して歩いている単独行のおじさんがいたのですが、
やはりこの場所で先に進めなくなり、なんとほとんど丸1日同じ場所にとどまり、
翌日の干潮のときになんとか渡っていったのだとか。
ものすごい忍耐力と根性であります。

しかし、なにがなんでも無人地帯を1周するということよりも、
それほど頑張らないで快適に過ごすほうが好みの僕たちは
再び鹿川を目指し、同じルートを引き返していったわけです。
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しかし、潮が満ちつつあるので、行きには歩かなかった岩場を通ることが増え、
ちょっとばかり面倒くさいのであります。
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鹿川につづく海岸が見えててくると、ひと安心。
しかも行きで楽しんだあの滝も、この崖の裏にあるはず。

だけど、まさか1日に2度も滝で水浴びをすることになるとは。
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ちなみに、僕たちはこの水をそのまま飲んでいました。
いわゆる生水。お薦めすることはできませんが、なかなかうまい水でした。
ここに限らず、行動中はずっと川の水です。

なんとか水位が腰くらいのうちに、鹿川に戻りたいと、
このあたりでもけっこう頑張っております。
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戻り道にはもっと水深が深く、波も激しい場所もありましたが、
そのときはかさねちゃんの体は水の中に浮き、
それを後ろを歩く僕が押さえて、なんとか前方に進むという具合。
写真なんぞ撮っている余裕はないので、
残っている写真はこれくらいおだやかな場所しかないのです。
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波はないとはいえ、すでにけっこう深いですよね。
でも、これくらいになると余裕が出てくるので、
僕は岩にくっついているカサガイの仲間をひたすらはがし、
夕食用にいくつもキープしたりしていたのでした。

そして戻ってきた鹿川。
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気分を変えるために、昨日とは違う場所にキャンプ。

で、またしても僕の今回のテント。
この写真にはちょっと面白いものが写っているもので。
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正面と右でテントのペグ代わりになっているのは、じつはモリ。
今回、なんとか参加しようと頑張っていたものの、
直前で断念したライター仲間の藤原祥弘くんが、
西表島用に手造りしていた「トレッキングポールにも使える」
2本分割式、全長3m近くあるモリなのです。
僕はそれを借りていったのですが、実際はペグ代わりに活躍するばかりで。
その前にはゴローの特殊ブーツも干されております。

この夜、僕たちはまたしてもテナガエビとカイを焚き火で食い、
泡盛なぞを飲みながら、翌日からの行動をどうするか、考えたのでした。

(続く)

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2013年5月22日 (水)

『RYOWA 5月号』という雑誌の発行

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書店売りになっている雑誌ではないので、ここでピックアップしても……、
という気持ちもありながら、このブログは僕の仕事の記録でもあるので、
一応、紹介しておきます。

これは『RYOWA 5月号』。一般に販売されていない理由は、
「三菱商事のグループ報」だから。
といっても巨大な組織なので、発行部数は数万部もあるらしく
へたな雑誌よりも大量に刷られているようであります。
さすが天下の三菱商事ですね。

で、僕が書いたのは、当然ながらビジネス的な話ではなく、
「社員の方々の余暇」に関するページ。
今回のテーマは、ちょうど「山」だったのです。
グローバル企業だけに、日本語の原稿は英訳され、
英語の原稿は日本語訳されて、同時に掲載されるスタイル。
だから、日本語で書いた僕の原稿も下の写真のようなページに。
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おもしろいですね。

以前はともかく、最近の僕は書店で売られる雑誌と書籍以外の仕事を
ほとんど行なっておらず、かつ連休前の急な仕事で、
かなり厳しいスケジュールだったのですが、
思わず引き受けてしまったのは、
三菱商事に勤務する友達が見つけてくれたら
びっくりしてくれるのでは? などと考えたから。
だから、発行されるまでは、友人にもいわないでいたのでした。
すると、案の定、「もしやと思って見たら、庄太郎が出ていて驚いた!」
なんて感じのメールをくれたりして。
それだけで、仕事をした甲斐があったと思い、
いつもと違う達成感を感じるのだから、おかしなものです。

しかし、同じ大学の同じクラスだったのに、
一方はスーツを着て商社に勤め、海外勤務も経験していたりするのに、
もう一方はアウトドアウェアにブーツなんていうスタイルで
フリーランスライターをやっているという、大きな違い。
ぜんぜん違う方向に進んでいるけれども、今も仲がよいのだから、
やはり学生時代の友人というものは、いいですね。

そんなわけで、もしも三菱商事や関連会社にお勤めの方がいらっしゃったら、
ご覧になってみてください。

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2013年5月21日 (火)

八重山諸島/2013年度・西表島遠征-1

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早くも2ヶ月前となる3月下旬、毎年恒例の沖縄県八重山諸島の
西表島へと行ってまいりました。
昨年は取材もからめていたけれど、今年は完全にプライベートの遊び。
もはや西表島には何度行ったことがあるのか、自分でもわからなくなってきました。

完成したばかりの新石垣島空港。
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ターミナルはとてもきれいで、まさかのスターバックスまで出店されていました。
しかし旧空港のひなびた雰囲気のほうが僕好み。
同じことが、数年前に新しくなった離島桟橋にもいえるのですが。

今年もまた、まずは無人の南海岸へ。
はじめこそ昨年と同じルートですが、
途中からはまだ歩いていない場所へ行く予定。
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そんなわけで、南風見田の浜を出発。
メンツは僕のほか、昨年もいっしょだったハイカーズデポの土屋智哉、
そして西表島は初めてだという写真家・野川かさね(敬称略)。
いつもの遊び仲間であります。
比較的自分の都合で休みを決められるのが、共通点。
本当はもっと参加したい仲間がいたのだけど、結局3人になりました。

はじめに目指すは、鹿川という以前は村があった場所。
しかしそこまでのルートは、昨年も一昨年前も
このブログで紹介しているので、写真を中心に説明は簡単に。

男2人はすでに経験している海岸なので、わりとスムーズ。
しかし、今回が初となるかさねちゃんは、けっこう真剣です。
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小さな体で大きな岩によじ登り、そして下り……。
けっこう大変な場所でも、「かさねちゃんなら大丈夫でしょ」と、
僕とツッチーのサポートは最低限。
アウトドア慣れした女性なら、こういう場所でも気楽にいっしょに行けるものです。

今回は出発が遅かったので、一気に鹿川までは行かず、途中でテント泊。
ゆっくりと急がずに行動し、鹿川には明日のうちに
到着すればいいことにしておりました。
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この日は夕日もなかなかきれいです。

今回の僕は、1ポールテントのなかに、
他のソロ用テントのインナーテントをぶち込むというスタイル。
これなら雨が降ったとしても、みんないっしょにメシが食えるというわけで。
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昨年はライター仲間の森山くんも、こういうスタイルでした。

翌日は引き潮の時間に合わせて行動。
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いつものようにリーフの内側の海の中を歩いていきます。
浜辺を歩くよりも、このほうが圧倒的にラクで、しかも早いから。
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このような海で、僕たちは夕メシ用の各種の貝を拾い、
ウツボを追いかけ、小魚をモリで撃とうとしたり。

そして、僕はやっちゃいました。
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これでもほとんどの血を洗い流した状態。
各指がおかしな感じで組み合わされているのは、
それぞれの指で出血している部分を圧迫し、止血しているから。
なんと6ヵ所にけっこう深い穴が刻まれてしまいました。

じつはシャコをつかまえようとして、
ヤツの鎌のような鋭い腕でやられてしまったんですね。
貝の殻すら叩き割るという捕脚肢をもつシャコを
素手で触ることは非常に危険だと知っていたのに、
捕獲意欲のほうが勝ってしまって……。
バカという言葉は、こういうときに使うものでしょう。

その後、10分ほどはポタポタと滴る血を海に落としながら、
僕は歩いていたのでした。
ただし、出血しながらもシャコはしっかりと捕まえましたよ。
なにしろ僕がいちばん好きな寿司ネタも、シャコなんですから。

ちなみに、血を流している写真にわずかに写っているのは、
この「海を歩く」旅のために、ゴローで特注した水抜けのよいブーツです。
バツグンに調子がよく、非常に満足。
いずれ詳しく紹介したいと思っております。

さて今回、同じ方向に歩いていく旅人が数組。ソロとグループがおりました。
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写真に写っているのは、巨大な発泡スチロールの漁業用浮きを
背中にくくりつけた男たち。なんでも数日前まで島でキビ刈りを行っており、
それが終了したので、みんなで遊びにいくとのこと。
浮きはあとでロープで縛り、島の裏側でイカダを組み立てるためだとか。
面白いことを考えるものです。

海が深い場所では、再び岩の上。
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天気はそれほどよくはないのですが、じつはとにかく蒸し暑く、
日陰もほとんどないので、途中から僕たちは熱中症寸前に。
そこで、無理やり日差しを避けられる場所に隠れ、長い休憩。
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自分の日傘をかさねちゃんに貸してやっているツッチー、やさしいね。
僕も完全に熱にやられ、一時はフラフラでした。

一昨年前は発見できず、昨年もなかなか見つけられなかった
難所を越えるための巻き道ですが、さすがに今年は問題なし。
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そして深い山の中に突入。
だけど、2人に先行してもらった僕は途中でルートを見失い、
かなりの時間のロスに。その他、ここでは軽いトラブルもあり、
再び海岸に出るまでに思わぬ苦労をいたしました。
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だけど、この日の目的地の鹿川が、やっと見えてきましたよ。

とはいえ、無駄に時間を食ってしまったため、予想以上に潮が満ちてきて……。
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小柄なかさねちゃんは、海中で体が浮いてしまい、なんとか歩くのが精一杯。
後ろを歩く僕もけっこうヤバいので、この程度の写真しか撮れないのですね。

ともあれ、鹿川に到着。

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それぞれにスタイルの違うテント、およびタープを張り、夜の準備。

拾ってきた貝で味噌汁を作り、川で捕獲してきたテナガエビを油で炒め、
いつものように西表島の味を堪能。
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上の写真で注目してほしいのは、テナガエビとは異なる
右上の赤いヤツ。これこそが、僕との死闘を演じたシャコ。
あんなに痛さをこらえて捕まえたのに、たった一口で食い終わりましたとさ。

(続く)

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2013年5月18日 (土)

7月5日発売、僕の「テント泊」に関する書籍

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もうウェブ上では情報が流れ出しているので、
こちらでも紹介してしまいます。

7月5日予定で、僕の3冊目の本が発売されます。
タイトルは、なんというか……。

上の表紙の見本には『テント泊登山の基本』とありますが、
これはあくまでも「仮」のもの。
正式なものは現在考えているところです。
でもまあ、内容的にはそのような方向のものであることは間違いなし。
実際にはタイトルを変え、帯部分に入っている文言も
内容に合わせたものになって発売されることになります。
現在のアマゾンでの紹介文も少し変わるかも。

これは山と渓谷社が今年になってから順次製作を始めている
「山登りABC」シリーズのなかの1冊。
「ABC」というくらいなので、基本的には初心者向け。
だけど、それだけではありきたりの内容になっちゃうので、
これまでの他の本では紹介していないテクニックとかも入れ込んでいます。
といっても、まだ製作途中なんですが。
値段は1050円とお安いので、興味のある方は御予約を。

この本の発売に合わせて、ちょっとしたイベントも行うことになっています。
それに関しては、詳細が決まり次第、改めてお知らせします。

それと、ほぼ同じ時期に発売される、もう1冊の本も制作中です。
こちらは「山道具」の本になりますが、詳しくは後ほど。

本格的な夏を前にして、現在2冊の本を作っているわけですが、
作業が本格的になるのは、これから。
少しのあいだ、あまり山には行けないだろうな……。
でも、よい本になるように頑張ります!

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2013年5月16日 (木)

『Begin 7月号』発売中

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本日、『Begin 7月号』が発売されました。
といっても、僕もまだ誌面を見たわけではないのですが、
もう書店には並んでいるはず。

今号では「夏アウトドア」の特集を組んでおり、
そのなかで僕は「ゴアテックスとイーベント」の
比較&解説ページを2ページ書いています。
それとアウトドアグッズの紹介も2ページ。
文体はBegin的なものになっており、自分の原稿ながら、
いつもと違って不思議というか、ちょっとおもしろいです。

そんなわけで、どこかでぜひ手にとってみてください。

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2013年5月15日 (水)

『PEAKS 6月号』発売中

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本日、『PEAKS 6月号』が発売されます。
特集は「脱ビギナー」で、僕が書いたのは“パッキング”について。
基本的な技から応用的なことまで、6ページで説明しています。
ページ数がもっとあれば、文字数がもっとあれば、
さらに突っ込んだ話もしたかったのですが、
「脱ビギナー」という意味ではちょうどよかったのかも。
ともあれ、パッキングさえしっかりできれば、
大半の人はバックパックの容量を1サイズは小さいものにできるでしょうから、
それなりに勉強になるページになっていると思います、我ながら。

そのほか、今回は細かくいくつかのページを書いており、
ひとつは以前にこのブログでも紹介した
『激走! 日本アルプス大縦断』という本の書評。
もうひとつは巻末付近にある「マイ・ピークス」のコーナーで、
北アルプスの有明山の紹介。
これらが、1ページずつになっています。
また、先日亡くなった加藤則芳さんの追悼ページににも、
短い文章を。

それと、見てもらいたいのが「西表島・古見岳~ユツンの滝」のルポ。
ライター仲間の森山伸也くん、ハイカーズデポの土屋智哉くんと
昨年に行ってきたときの話で、原稿はその森山くんが書いています。
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ちなみに古見岳は西表島の最高峰。
470mくらいしかないけれど、うかつには立ち入れない場所であります。

このとき、同時に行なったパックラフトと徒歩を組み合わせた
「西表島完全縦断」の話は、9月に発売を予定している
「ウィルダネス」という新しい雑誌の創刊号で僕が書くことになっています。
この新雑誌の件、もう公表していいはず。

PEAKSの最新号はもちろん、そちらもお楽しみに。


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2013年5月11日 (土)

『ビーパル 6月号』発売中

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昨日、『ビーパル6月号』も発売されました。
ここ数日、僕がかかわった雑誌の発売ラッシュです。
あと数日すると、もう何冊か発売されますよ。
先月はよくもまあ、たくさんの原稿を書いたものだと、我ながら思います。

で、今号の特集は「ロングトレイル」。
ビーパルの編集者やライター陣がリレー的にルートをつなぎ、
東海自然歩道(から派生して伊勢神宮まで)を500キロ近く歩いています。
そのうち僕が歩いたのは、大井川のほとりにある家山駅から、
三河大野駅までの約80キロ。今回の最長区間であります。
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こんな感じのゆるかかな林道が主体。
だけど、これをむりやり1泊2日で。
テントはカヤックでも下ったことがある気田川に張りました。
その模様は2ページ分に。

この特集では、僕は環境庁への取材も担当し、
東海自然歩道の概要について、1ページ書いています。
そのときわかったのは、一般的には東海自然歩道は
総延長1697キロといわれているのですが、区間の改正や再整備で
今はなんと1733.2キロもあるということ。
そう考えると、僕が歩いた80キロなんて、微々たるものです。

僕のそのときの格好は、表紙の左側の下から2番目に小さく。
そしてメインの写真は、加藤則芳さんです。

すでにご存知の方も多いかもしれませんが、
僕のアウトドアライターとしての大先輩であり、
日本に「ロングトレイル」の概念を広めた第一人者である
加藤さんが先月、亡くなられました。
ある意味、「追悼」の意味がある表紙なんですね。

加藤さんには取材で何度もごいっしょしただけでなく、
ご自宅に遊びに行ったりと、公私でお世話になりました。
もう1度お会いしたいと思って、連絡をとろうと考えていたときに訃報を聞き、
その日は1日中、うつろに時間が過ぎてしまい……。

加藤さんは、かなり年下の僕に対して、わざわざ「高橋さん」と
「さん付け」で呼んでくださる、いつも丁寧でやさしい方でした。
まだまだいろいろと、話を聞きたいことがあったのに、
なんといってよいのか。

ともあれ、加藤さんの業績があったからこそ広まっていった
「ロングトレイル」に関する特集。
じっくりと読んでいただければ幸いです。

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2013年5月10日 (金)

『ワンダーフォーゲル6月号』発売中

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本日、『ワンダーフォーゲル6月号』が発売されました。
昨日発売の『TRAMPIN'』に引き続き、僕が表紙で……。
しかも僕自身にはとても正視できないほどの妙な笑顔。
いや、この表紙でホントよかったのかなあ。
むむ~。
たしかに笑顔になるくらい、気持ちがよい山行だったんですけどね。

ちなみにこちらのカットも撮影は矢島慎一くん。
思いっきり、同じ組み合わせになっております。

この表紙に写っているのは、槍ヶ岳。
僕は今回の特集「ヤリホ ツルタテ」、
つまり槍ヶ岳、穂高連峰、剱岳、立山連峰のうち、
槍ヶ岳を歩いており、これが6ページのルポになってます。

ただし、そのページの見出しは「大キレット」。
じつは槍ヶ岳の後に北アルプス有数の難所である
大キレットに向かうはずだったのですが、
ある意味、「大キレット断念・記」になっているんです。
そのあたりのことは、実際に雑誌を読んでいただければ、と。
僕には珍しく、山小屋泊まりの取材でした。

また第2特集には「夏のアルプス ソロQ&A」があり、
このなかで僕は解答者のひとりとして、
「ソロ(の全般的なこと)」「装備」「計画」の3分野について、
計6ページ分の原稿も担当しています。

さらにこのほか、連載企画の
『MOUNTAIN EQUIPMENT BRAND HISTORY』では
「ピークパフォーマンス」についても、6ページ。
6×3=18ページ分の原稿を書きました。

この号、全編にわたってかなり濃密な内容になっていて、面白いですよ。
表紙はともかく、ぜひ御覧になってください!


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2013年5月 9日 (木)

『TRAMPIN’ Vol.12』 発売中

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本日、『TRAMPIN' Vol.12』が発売されました。

お恥ずかしながら、表紙は僕です。
これは昨年の8月に剱岳~剱沢雪渓~黒部峡谷・水平歩道
4泊5日で歩いたときのカット。
もう少し詳しくいえば、僕が立っているのは剱岳のほぼ山頂部分で、
背景に見えるのは、手前が立山、置くが薬師岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳など。
それはまあ、絶景なのであります。

このルポが、なんと11ページ分も。
今回の原稿にも書きましたが、ハッキリいって、
これは(僕個人の視点だけど)北アルプスでナンバー1のルートです。
日本最後の「未踏峰」だった2999mの剱岳に登り、
北アルプス3大雪渓の剱沢雪渓を下り、
断崖絶壁の水平歩道を進むという、
それひとつでも十分に魅力的なポイントが、3つも連続するんですから。

天気も快晴続きだったし、
なにより撮影してくれた矢島慎一くんの写真がすばらしい。
とにかく、このルポはぜひ見ていただきたいです。

というわけで、店頭でご確認を。


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2013年5月 6日 (月)

『激走! 日本アルプス大縦断』という本のこと

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連休前、このような本が発売されました。
タイトルは『激走! 日本アルプス大縦断』。
富山湾を出発し、北アルプス~中央アルプス~南アルプスの稜線を走り、
最後には駿河湾に出るという、総距離415キロの
トランスジャパンアルプスレースのルポルタージュであります。
著者の名義は「NHKスペシャル取材班」で、
番組では触れなれなかった数々のエピソードが盛り込まれています。
この本のことは、もうすぐ発売される某雑誌の書評ページで書いたので、
もろもろのことはそちらを見ていただければ幸いです。

しかしまあ、ものすごいレースですよ、これは。
僕は直接、その模様を見たことはないものの、
以前の回に優勝した田中正人さん、間瀬ちがやさんと
北アルプスをいっしょに走ったことがあり、
(いや、正確には僕はほとんど歩き。取材だったので)
その過酷さは何度も耳にしていたんですよね。
なにしろ、まともに休むこともなく、5日間ちょっとで415キロ走るんだから。
それに、これまでにも知り合いのカメラマンがこのレースの撮影を担当していて
話を聞いていたし、今回の表紙の撮影も前から知っている藤巻翔くんですし。

ちなみに発行は、僕が以前勤めていた集英社。
まさか、こんな本が自分と縁のある出版社から出るとは……。
それも担当編集は、僕の大学時代からの先輩なのであります。

山やアウトドアに興味がある人なら、絶対に面白いはず。
でもたぶん、これを読んでも、
このレースに出ようとは思わないはずですけれど……。
まずは書店で手にとってみてください。

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